「君に降る言の葉は」のネタバレ・感想・考察〜最終回の結末は!?

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絵がすごく好みな上に、セリフは少なめなのに表現がとても文学的で、あっという間にこの世界観に引き込まれました。

不器用な二人の気持ちがだんだん近づいていく。お互いその気持ちも自分の気持ちもよくわからないままだったけど、雪人の小説のために恋人のふりをすることで、だんだん分かっていく。

その過程がすごく切なくて。

ウェブで読んでから、紙の本も買ってしまいました。

ジャンルとしてはBLなんだけど、純粋でピュアな恋愛ものですね。

人を思う気持ちに性別って関係ないんだな。

単行本読みなら1巻、話読みなら6話で完結しています。

【作品情報】

・原作:イズミハルカ

・ジャンル:BL

・出版社:メディアソフト

この作品の見どころ

・雪人の不器用さと日向のピュアなところ

・とにかく綺麗な世界

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登場人物

小松日向

小説を読むのが大好き。中学時代に仲間外れになったことがある

五十嵐雪人

何もかも面倒になって学校へは来ていなかったが、日向と出会ったことで何かが変わる。「円城桜」として小説を書いている

「君に降る言の葉は」あらすじ

日向は小説を読むのが大好きで、毎朝通学の満員電車で本を読んでいました。

ある日、自分が読んでいる本を後ろから覗いている金髪のヤンキーが……。

自分の好きな本に興味を持ってもらったことが嬉しくて、相手が誰だかもわからないのに、その本を貸した日向。

すると学校からの帰り道、駅でそのヤンキーが待っていたのです。

数日後、日向が朝早く登校すると、見たことのない生徒がいました。

黒髪だから分からなかったのですが、それは電車の中で出会ったヤンキーでした。彼の名は五十嵐雪人。実は「円城桜」として小説を書いていたのですが、最近行き詰まっていました。

円城桜の小説を愛する日向と一緒にいれば、何か突破口が見えてくるのではと考えて登校してきたのです。

雪人は、新作のネタ探しのために、日向に付き合ってほしいと言います。

「君に降る言の葉は」の感想(ネタバレ含む)

絵のタッチが好き。この世界観が好き。

ところどころに、日向が好きな円城桜の小説の文章が出てくるんだけど、それがすごく心に響く。作品全体が文学的なんですよね。

日向が大好きな小説は、日向がクラスで仲間外れにされていた時に、すがるように読んでいたもの。

単に「好き」とかそういうことじゃないんですよね。日向の心を支えてくれたものなんです。

その作者が目の前に現れたとなれば、まあ興奮しますよね。

ひなたは、その小説の刺さった部分をノートにびっしりと書くぐらい好きなんですよ。

電車で出会った時に、雪人はこの小説の主人公を「独りよがりだ」と言うんですよね。稚拙だとか視野が狭いとか。自分の小説なのにね。

自分の好きな小説をけなされたみたいで、ひなたは「そういういびつなところも含めて、俺は全部愛してる」と叫ぶんですよ。この言葉があったから、雪人もひなたに付き合ってほしいと思ったんでしょうね。

最初は小説を書くためだって言ってたけど、そうでないことは、雪人自身も心のどこかでわかっていたんじゃないかな。この時から言葉にできなくても、日向に惹かれている部分があったんだと思います。


二人とも本当に不器用。

日向はそのまっすぐさで反感を買ってしまうことがあるし、雪人も言葉のタイミングが悪くて、相手の気持ちを逆撫でしてしまうことがあるし。

そんな二人が小説という世界に入り込んでいったのは、ある意味必然だったんだろうと。

そして、日向が恋人のふりをするのをOKしてから、徐々にお互いを理解していく。

ある雪の日に、コンビニで中学の同級生に会ってしまった日向は、思わずそこから逃げ出してしまいます。

そのいたたまれない気持ちのまま雪人に電話をすると、夜も遅い時間なのに、雪人はジャージのまま電車に乗って会いに来てくれるんですよね。「恋人ならこうする気がする」と言って。

電話でひなたが泣いていたから駆けつけてくれたわけですが、会った瞬間に雪人は日向を抱きしめます。これが、雪人が恋に落ちた瞬間。

二人で学校に忍び込んだり、雪の積もった校庭で、足跡で桜を作ったり。

そうやってじゃれているうちに、自然と雪人が日向にキスをして、この時に日向も自分の気持ちを自覚したんだと思います。

日向の心の中に降りてきた言葉は、「愛してる」。

「その言葉はあまりに自然に俺の中に降り落ちてきた」これがタイトル回収かな〜。

でもね、この時に日向は素直にそれを口に出せなかったんですよね。

だからすごく美しいシーンなんだけど、ここはね、手放しで喜べない。

自分には「恋人ごっこだ」と言い聞かせて。雪人が自分のことを好きだと思っていなかったから、多分それで拒絶されるのが怖かったんだと思います。

でもこの時の態度で、雪人の方は拒絶されたと思っちゃってるし、日向が自分の小説を読みたくて協力してる、って思っちゃってる。

もうお互い好きなのに、両思いなのに。すれ違わないでよ。もう切なすぎる。

雪人は結局、途中で高校を辞めてしまい、ひなたはそのまま卒業式を迎えます。電話もメールも繋がらなくなって、ひなたの中では時間が止まってしまったようです。

ひなたは国立志望で、卒業式の後もまだ試験があるんですね。勉強に集中しなきゃいけないという時に、円城桜の3年ぶりの新刊が出ます。それをを買って電車を何往復もしながら読んでいると、後ろに金髪の雪人がいるんですよ〜。

ここのシーンもすごく好きです。

遠回りして、やっと思いが通じ合った二人。

「たしかに俺は君の元だけをめがけてる」

小説の中の一文だけど、これが雪人の日向への気持ちだったのよね。不器用だから直接言えなくて、一生懸命小説を書いてこんなに時間がかかっちゃったけど、ようやくお互いの思いを確認し合いました。

最後に二人で日向の合格発表を見に行った時の笑顔が、すごく素敵。

好きなシーンはたくさんあるけど、ここが一番好きです。

書き下ろし部分で、二人が新生活を始めるところが描かれてて、本当は続編も見たいなって思うんですけど、ここで終わるのがいいのかな。

読んだ後に、なんだか清々しくなる、すごく素敵な世界でした。

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