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・ハイナーは何のためにここへ戻ってきたのか、わからなくなっていた。そんな時、庭園でアネットに出会い、声をかけられる
・「国のために命を捧げた方々に哀悼の意を表します」と言われ、哀悼の意など感じられないアネットの表情に幻滅するハイナー
・アネットが初対面から自分に好意を抱いていることを分かっていたハイナーは、アネットの理想的な男になるべく努力する
・アネットの方から、なぜ告白しないのか、私と正式に付き合おうと告白される
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そうか、これか。分かった、ハイナーがアネットを憎む理由。
あれだけ好きだったのに、どうしてこれほど憎むようになってしまったのか。
自分がぬくぬくとした生活を送れているのは誰のおかげなのかも考えず、そしてその生活のためにどれほど多くの人が犠牲になったのか、そんなことも知らずに。

哀悼の意なんてないくせに、そんな言葉を口にする。それが許せなかったんですね。
人々の痛みを全く知らない。不条理な世界に怒ることもない。
アネットは貴族令嬢ですから仕方ないんですよ。だけど、これまでひどい人生を歩んできたハイナーには我慢できなかった。
可愛さ余って憎さ百倍という、まあ、その見本みたいな感じ。
しかし、徹底的にアネットのことを調べて、アネットが自分に心底惚れるように仕向けた。アネットを不幸に突き落とすために。

そうは言っても、やっぱりアネットのことを好きな気持ちは残っていたと思います。
ここの回は、そのハイナーの複雑な胸中を見事に描いていると思います。
アネットは、自分が告白して断られるなんて微塵も思っていません。
「どうせ自分は、アネットの好きなもののうちの一つに過ぎないんだろう」と思いながらも、そこに腹を立てる自分と、アネットに告白されて嬉しい自分。
いろんな自分が、ないまぜになっているんでしょうね。
そして、結局二人は結婚。こんな世の中じゃなかったら、これほどまでにハイナーが辛い経験をしてなかったら、最初から幸せになれたのかな。
いやー、本当につらいですね。
ハイナーはアネットのことを愛しているのに、愛しているからこそ、やはりあの発言が許せなかったんですね。それで憎むようになってしまった。
いや、辛い。


